私の心情(187)―地方都市移住55-新型コロナ罹患で知った健康の重要性 (高松)

高松でインタビューをさせていただいたのはファイナンシャル・アドバイザーのUさん。この仕事を始めて既に38年になるベテランです。

新型コロナ禍の最中に移住

実家のある高松に東京からUターン移住をしたのが2021年3月。教師をしていた父はしっかりしている人だったが、新型コロナ禍で妙に弱気になっていたのが気になっていたそうです。本家の長男だという自覚もあり、もともといつかは高松に戻るつもりでいたため、当時42歳だった奥様の力強い後押しもあって、移住を決めたとのこと。

新型コロナで間質性肺炎に

ところが2021年の夏にご自身が新型コロナに罹患。しかも救急車で運ばれ、緊急入院。医師には厳しい宣告を受けたとのこと(ご本人はあとから奥様に聞かされたとのこと)だったのですが、何とか望みをつなぐことができ、その年の11月には退院できるまでに回復しました。素晴らしい回復力なのですが、その力の基は若いころから愛用しているサプリメントの力かもしれないと思っていらっしゃいます。確かに、インタビューでお目にかかった時の最初の印象は66歳には見えない、若々しいイメージでした。

指定難病で障害者認定

2021年11月に退院できたとはいえ、医師からは「間質性肺炎」と診断されて、シアル化糖鎖抗原KL-6(特発性間質性肺炎の際に異常値を示す)の値が、極めて高い1600を超えていたとのこと。障害者の認定を受け、生涯にわたって酸素ボンベを離せない生活になるといわれました。実際、ネット検索をすると、特発性間質性肺炎は「指定難病85」と記載されています。読んでいくと、治療薬はあるようですが、進行抑制が現実的な目標になると書かれており、Uさんもこれを読んだでしょうから、かなり落ち込んだはずです。

自力で回復へ

しかし、Uさんは「難病指定ということは、医者にかかっても治らないということだ」と判断して、検索を続けたところ、ミトコンドリア増強サプリメントと波動パッチを見つけ、それを試すことにしたそうです。それを続けたところ半年でKL-6が400台と正常値まで低下。高価ではあったものの、今では酸素ボンベがいらない生活に戻ることができたそうです。退院後の回復力も驚異的だったということです。

実際、インタビューは宿泊したホテルの喫茶店で行ったのですが、そこに酸素ボンベなしでお越しになっていました。インタビューで新型コロナ罹患の話にならない限りとてもこの病状の問題は想像もつかなったほどです。

これから高松での活動を再開へ

確かに「今でも肺の2割は損傷しているはず」とご本人が話されている通り、まだ走ったり階段を駆け上がったりは不可能だそうです。でも2022年の秋くらいからゆっくりと仕事の活動を始めています。

具体的には、まずは異業種交流会に少しずつ参加するようにしているようです。また、無料の子どもさん向け「キッズマネースクール」も毎月開催しています。ファイナンシャル・アドバイザーの仕事は何よりも信頼をしていただけるかどうかにかかっているので、まずは高松でのネットワークを構築することからスタートです。キッズスクールは、その親御さん世代である30₋40代が本当の仕事のターゲットになるという目論見ですが、じっくり基盤を作っていこうということです。子どもの金融経済教育は大切ですから、その成果で顧客層が広がるのもいいことでしょう。これからの目標は高松でお客様を増やすこととおっしゃいます。

生活基盤が盤石だったことが幸い

入院・治療・リハビリ生活が1年以上続いたことは、当然ながら生活面で厳しい状況に陥ることになりかねません。実際、コロナ禍で仕事を失ったり、厳しい後遺症に悩まされている方は多いと聞きます。Uさんも、そこからの生活の立て直しは、決して楽ではなかったはずです。

ただUさんの場合には、ファイナンシャル・アドバイザーという仕事、そしてそのビジネスに対する考え方が力を発揮しています。海外資産への分散をアドバイスすることがもっぱらの仕事で、資産残高に連動するフィーを受け取れるようにするビジネスモデルを立ち上げてきたことで、病気療養中でも年収400万円程度が確保できたことです。

自営業だったこともあり、受け取っている国民年金は月数万円にとどまります。事業の収入がなければとても生活は成り立たなかったでしょう。

移住で生活コストを削減

もちろん地方都市に移住したことで生活費は大幅に減っています。移住しても、ご両親とは同居せず、賃貸マンションでの生活を続けています。ただ、東京に住んでいたころは月35万円だった家賃が、高松に引っ越して8.8万円へと毎月25万円以上減っています。もちろんUさんはファイナンシャル・アドバイザーなので、東京での住居はその大半を事業用の事務所として使っていましたから、実質的な家賃負担は4分の1くらいだったとのこと。それでも高松でも同様の対応ができるとすれば、やはり家賃負担の軽減は大きなメリットです。

そのほか生活費は、東京時代に月6万円だったが、今は5万円でも残るほど。高松はおさかなの鮮度が高くて、値段は安い。「お弁当なんて190円とか、スーパーに行けば普通ですから」と。

海外資産で運用継続

運用している資産は3000万円を超えているようです。国内株300万円、海外株500万円、海外での積立投資1500万円などなど。このほかに奥様の資産もあるはずですから、収入だけでなく、資産の面でもしっかりと基盤を作られていました。

インタビューを終えて

私は、退職後の生活全般の満足度には、健康、人間関係、仕事、やりがい、資産水準が大きな影響力を持っていると考えています。

「新型コロナに罹患して高松より東京の方が良かったと思いましたか」と伺ったとき、Uさんは「間質性肺炎によって損傷した肺細胞を再生できるのは幹細胞だけ。その幹細胞点滴治療を行っているクリニックは香川県にはなく、一番近くて岡山県だけ。しかし2時間しか持たない酸素ボンベでは通院するのは物理的に無理でした」と振り返っていました。そして「幹細胞点滴治療を受けられたとしても毎回10万円を超えるコストがかかります。近くでその治療が受けられたら安易に幹細胞点滴治療を受けていたかもしれません」と考えています。何か幸いなのかはわかりませんね。

Uさんのお子さんは現在、小学生と幼稚園に通う二人。「結婚が遅かったので、孫の顔を見てもらうには親は元気でいてほしい」と自身が使っているサプリメントをご両親にも飲ませているそうです。最初、飲まなかったお父様(当時70代、現在96歳)もお母様(当時60代、現在88歳)の健康診断の結果を見て、「俺も飲むか」と決められたそうです。渋々飲み始めたお父様が今は「無くなったので早く送れ」と催促が来るほどだそうです。お父様の散歩の動画を見せていただきましたが、とても96歳には思えない足取りでした。